微エロ10のお題 カップリング色々で攻略(※お題通り、多少エロいです)

1、貪欲なキス(アキリン・大人リン)


トシマでリンに出会ってからいろいろな事があった。
リンと別れてから五年が経った今でも、あのキスは忘れられない。
あの貪欲なキスは。


 「お前……」
 目の前には最後に会った時よりずっと大人びたリンの姿があった。
 積もる話もあるけれど、今は再会を喜びたい。
 目の前のリンはアキラよりも背が高い。
それが五年の月日を感じさせた。
リンは困ったように笑った。


 日興連側に渡るときの武勇伝などを語るリンはこれまでのリンと違っていた。
あの頃は危うさなどがあったのにそれを少しも感じさせない。
リンが変わってしまったのではないか、そんな不安もあった。
 「アキラ、キスしよ」
 突然の事でアキラが戸惑っていると、リンは素早くキスをしてきた。
この貪欲なキスはあれから全く変わっていない。
アキラはすっかりその気にさせられてしまった。
 「リン」
 熱っぽい声で囁くとリンはアキラの変化を理解したようだった。
 「したいの?……いいよ」
そう言ってリンはアキラの身体に腕を回した。
しばらくの間そうやって抱き合っていた。
その間も貪欲にキスを交わした。
 「……んっ」
 鼻にかかるような声でリンは小さく喘いだ。
そんなところは昔のままだとアキラは苦笑した。
やがてアキラの手がリンの服にかかった。
 「……久しぶりだね。いいよ、好きにして」
リンは挑発的に笑った。
 身体を撫でられ、脱がされているというのにリンは余裕だ。
アキラの方からキスしてみると舌を絡ませて応戦してくる。
どうやらテクニックではリンに負けているらしい。
それでもどうにか感じさせてやろうと手を動かす。
ゆっくりだったり素早かったりと、緩急をつける。
 「んっ……アキラ」
しばらく続けるとリンから余裕が消えた。
 少し苦しそうな表情になる。
 声を出さないよう我慢しているように見える。
 「……リン」
 自分のために我慢しているリンが愛しくて堪らない。
 「挿入ていいか?」
リンはこくこくと頷いた。
すでにリンはほぼ全裸だ。
その作り物めいた造詣の美しさに見とれる。
 細身の身体に添えられた義足のバランスがリンをより美しく見せている。
リンの脚を開かせアキラ自身を挿入するとリンは乱れた。
 「はあっ……アキラぁ」
 細い身体をくねらせるリンは扇情的で思わず見入ってしまう。
 金の髪が悩ましげに揺れる様もアキラをどきりとさせた。
 「出すぞ」
 「……うん、いいよ」
 中に出した後、リンの細い身体が揺れた。


 「ホント久しぶりだってのに手加減なしなんてね」
 「お前がいいって言ったんだろ?」
ベッドに寝転んだ二人はピロートークに花を咲かせた。
 「それにしてもアキラはテクが上がったね。俺以外と寝たの?」
 「馬鹿言うなよ。俺の待ってた相手はお前だけだ」
 「そう。嬉しいな」
そして二人はどちらが言い出すでもなくキスをした。
あの貪欲なキスを。

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 2013年 2月3日 荘野りず

 アキリンで微エロ。
 何となく全体的にハーレクインみたいになった気がします。
 読んだ事はありませんが。



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