愛のシチュエーション10のお題 カップリング色々で攻略

7、はだけた服(アキリン)


朝日が窓から差し込む。
 「ん……もう朝?」
 隣で寝ているアキラを起こさないように注意しながら、リンはベッドから出た。
 脱ぎ捨ててあるシャツを羽織る。
キッチンへ行き、牛乳を飲む。
 「今日も一日がんばるぞ!」


 「え?アキラ今日は休み?いいなー」
 焼きたてのトーストを齧りながら、リンは羨ましそうに言った。
ちなみにリンはカメラマンのバイトが入っている。
 「暇になりそうだし、必要なものがあるなら買っておく」
アキラはスクランブルエッグを口に運ぶ。
 先に起きた方が朝食を作ることにしている。
 今日はリンが用意した。
 「うーん。服が欲しいけど自分で選びたいしなー」
 買い置きしておくものをメモに書いていく。
 食材は買いすぎると後で余るので少な目にしている。
 「なんだったら俺が選んでやろうか?リンに似合いそうな服を見かけた」
 「そう?んじゃアキラに任せようかな」
 時計に目をやると、八時だ。
 「やば。俺もう行くわ!」
リンは慌てて立ち上がるとバタバタと部屋を出た。


アキラはショッピングモールに来ていた。
 様々なメゾンが入っていて、見るだけでも楽しい。
 「確かここだな」
 前に来た時、リンに似合いそうなコーディネートがマネキンに着せられている。
これをリンが着たら今まで以上に女子が群がるだろう。
 「本当に五年も経ったんだな」
 会計をしてもらい服の入った包みを受け取る。
あとは食材と雑貨を買い足すだけだ。
ふと向かいの店に目をやると、綺麗なシルエットの服がショーウィンドウに飾られている。
 前をはだけるデザインで、これもまたリンに似合いそうだ。
 財布の中には給料日直後の金が入っている。
アキラは迷わずそれを買い求めた。


 「ありがとう。これ俺の好みだ!」
バイトから帰ったリンはアキラの買ってきた服に袖を通した。
サイズもぴったりで、スタイルよく見える。
 「アキラは何か買った?」
 「いや、俺はまだあるから。それとこれ買って来たんだ」
 「変わったシャツだね。ちょっと着てみる」
 長いシャツで、ボタンがついていない。
 素肌に羽織ったリンは少し寒そうだ。
 「これってこういうデザインなの?前がはだけてる。ズボンを脱げば事後って感じだね」
リンはけらけら笑う。
こういうストレートな表現は苦手だ。
なぜかリンはズボンを脱いだ。
 「……おい、リン!」
 「せっかくだしさ、やらない?」
そう言ってアキラを押し倒した。
 「今日はお前が上なのか?」
 「俺は入れられる側でいいよ。足も片方動かないしね」
そう言って笑うリンは写真に撮っておきたいくらい妖艶で美しく見えた。
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 2013年 6月28日 莊野りず

 むずかしかったです、このお題。>はだけた服
リンは五年後も受けです。
この主張は変えません。



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