微エロ10のお題 カップリング色々で攻略(※お題通り、多少エロいです)

6、そんなの無理…(リン→カズイ前提 一応アキリン)


金の髪の少年が鎖で手首を縛られている。
 意識が飛びそうなのに歯を食いしばって耐えている。
 顔の殴られた後が痛々しい。
 少年は不意に目を見開くと、嫌悪をあからさまに顔に出した。


 「何?バイト?」
いつものクラブで源泉に会った。
いつも以上にくたびれた様子で源泉が口を開いた。
 「バイトであってバイトじゃない、裏バイトとかいうのが若い世代に流行っているらしい」
 「裏バイト?何それ。知らないし、興味もないね」
リンはカクテルを飲みながら言い放った。
 「なんでもレアタグがもらえるとかって言ってたぞ。一時間でレアタグ一枚」
 「それならやってもいいかな。具体的にはどんな事すんの?」
カクテルを飲み終えたリンはウエストバッグに手を突っ込む。
 中から二枚の写真を取り出して源泉に渡した。
 「これ昨日の分。お望みの新人はいる?」
 源泉は首を左右に振った。
 新人のチェックを始めてからもう一ヶ月にはなるだろう。
 目的の新人は未だ現れない。
 「美形以外はお断りだと。選ばれた美しい者じゃないとタグはもらえないらしい」
 「ふーん。なんか『選ばれた』とか『美しい者』ってビトロが好きそうなフレーズだね。俺はどうだろ?」
リンはポーズをつけてその場をくるりと回った。
 「いけるんじゃないか?まさかアルビトロが裏で絡んでたりしてな」
 「しゃれにならない事言わないでよ」
リンはそのまま源泉と分かれると街を歩いた。


 声をかけられたのはホテルの近くだった。
 中立が近いという事でリンの注意は他に向いていた。
そんな彼の頭を狙って金属バットを勢いよく振り下ろす男がいた。
 彼は大柄で処刑人と変わらない位身長が高かった。


 水をかけられて、リンはうっすらと瞳を開いた。
 水の冷たさで頭が覚醒してくる。
 「……目が覚めたかね」
 芝居がかった口調で言われた。
そしてその人物が誰なのか解かった。
 「変態……もといアルビトロ」
 飛び掛ろうとするも鎖で手首を縛られているためそれが出来ない。
もどかしい思いで次の言葉を待った。
 「ふむ。君は私の好みより少々幼いが……」
 無遠慮な視線が気色悪い。
 「彼とセットで愛でるとしようか」
そう言ってアルビトロは何かを指し示すように手を伸ばした。
その先にいたのは――。
 「カズイ!?」
いや、よく見ると別人だとすぐに解かる。
 彼も水をかけられ目を覚ました。
 「誰だアンタ」
カズイによく似た彼はアルビトロを睨んだ。
 「新人かね?私の好みを解かっていないとは」
やれやれ、とでも言うように手を振った。
 彼も手首を鎖でつながれている。
 「つがいにして可愛がるとしよう。おい、服を裂け」
 「心得ております」
アキラとリンは服を半裸に切り裂かれた。
リンの首には首輪がつけられた。
 「離せ!カズイ、お前は逃げろ!」
 「は?」
リンが激昂して叫ぶが、アキラには何が何だか解からない。
アキラは妖しく光を帯びた液体を無理やり口の中に注がれた。
しばらくするとアキラの雄が反応した。
それを見たリンはまるでカズイが自分に欲情しているのを見ているようで嬉しい。
そんなリンの様子に気づいたアルビトロはにやりと笑った。
 「手首を自由にしてやれ」
 首輪は壁に繋がれ、両手首は自由になった。
その自由になった手でアキラの雄を掴んだ。
 「あっ!」
 舌を使って舐めていくリン。
リンを女だと思ったのか、アキラは焦った。
 見ず知らずの女にこんな事をされているなんて羞恥で死にたくなる。
 「カズイ、俺に反応してくれてる……!いっぱい気持ちよくしてあげる」
 声で男だとアキラには解かった。
 男にされてるにしても、上手すぎやしないか。
そんな事を思いながらリンの口の中に出した。
 「ごほっ!ごほ、ごほ」
リンは蒸せて瞳が潤んだ。
その扇情的な表情に再びアキラ自身が反応してしまう。
 「いいよ、カズイなら思い切りやってくれていいよ」
 先ほどから一体誰と間違えているのだとアキラは思ったが、この見知らぬ誰かは自分に誰かを重ねているということが解かる。
 思い切って露になった秘所に立ち上がった己のものを一気に挿入した。
リンは身体をくねらせながら大胆に乱れた。
 「これも使うかね?」
これまでの様子をじっくりと眺めていたアルビトロが何かをアキラに渡した。
リンの痴態に見入っていたアキラはもっと乱れる様が見たいという一心でそれもリンに挿入した。
 「あっ、んっ!そ、そんなの……無、理いっ!」
 無理矢理入れるとそれまで耐えていたリンが悲鳴を上げた。
アルビトロは満足げにその様子を見ていた。
 二人の至近距離で部下達がビデオカメラを回している。
このようにして手に入れた裏ビデオをマニアの間で鑑賞するのが流行っている。
 源泉の言っていた裏バイトとはヴィスキオが主催するビデオの出演者の事だったのだ。,br> カズイをアキラに重ねて交わるリンにはその事も思い当たらなかった。
それからリンとアキラを見たものはいない。

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 2013年 5月18日 荘野りず

 リンルートはBADないよねー、と思って捏造してみました。
と言うか、アキラにカズイを重ねてしまうネタは書きたかったので書けて満足です。
ビトロの好みはリンよりアキラですよね。



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