微エロ10のお題 カップリング色々で攻略(※お題通り、多少エロいです)

7、耳を塞いでも消えない音


薄暗いビルの一室。
 微かな声と水音がする。
その人影の中心にいるのは幼さを残した少年。
 「ほら、少しはよがってみろよ!」
 煽る男の声。
 少年は男を睨みつけた。


リンは強い少年だ。
スティレットを握りしめ、敵の真ん中に突っ込んでいけばほとんどの敵を倒す。
Bl@sterではリンはちょっとした有名人だった。
しかしトシマで再会した時には疲れている顔だった。
 元々華奢なリンは体力的には優れていない。
こんなリンなら苦戦はしないだろう、トモユキはそう思った。
 結果は案の定。
あれほど強かったリンがあっさり膝をついた。
 「……殺すなら殺せよ」
 半ば諦めたようにリンが言った。
そこでトモユキは考えた。
 「いーや。お前は殺さねぇ。イイ事思いついた」
リンは嫌な予感がして身を強張らせた。
もう体力はろくに残っていないリンを無理矢理ビルの一室に連れて行った。


リンが連れて行かれたのはもう使われていない、埃っぽい部屋だった。
 「遅かったじゃん。あれソイツ……」
 「もしかして雄猫?ペスカ・コシカの」
 「噂には聞いてたけど、思ったより小せぇ。女みたい」
 様々な感想があった。
リンはまるで人形のように無遠慮な視線に晒された。
 中には本当に男なのか確認したくてたまらないと言いたげな奴もいた。
 「……で、お前らどう思う?」
トモユキが愉快そうに訊いた。
 男たちは何が言いたいのか解らない。
 当然、リンも。
しばらく続いた沈黙を破るように一人の男が言った。
 「俺、溜まってんだよな」
 彼はリンの整った顔をじっと見た。
しばらくするとそれに賛同する声が上がった。
トモユキはにやりと笑った。
 「イグラは勝者が絶対だ。リン、お前だって例外じゃない」
リンは戦慄した。
それから宴が始まった。


 「肌が白いな。金髪もさらさらだし。マジで男なのか?」
 男の一人がからかうように言った。
 実際にリンは色が白い。
これまで女に間違われたことも多い。
それでもリンは男だ。
 「イイ顔だろ?実はずっと狙ってたんだ」
トモユキは臆面もなく言う。
 「最初は俺からな?こいつを負かしたのは俺なんだから」
 「ちぇー。早くしろよ」
 「じゃあ待ってる間、俺のしゃぶってもらおうかな」
まるで天気の話をするかのような軽い調子で、リンの口元に自身を近づけた。
リンは数人の男に押さえつけられていて動きが取れない。
 「っ!」
 「痛てぇ。こいつ!」
リンの頭に鈍い痛みが走った。
 嫌悪感から男のものに歯を立てた。
それだけで意識が飛びそうなくらい殴られる。
 「そんなにお仕置きされたいのか?」
トモユキが冷えた声で囁く。
 「全部脱がせろ。いくらリンでも裸で逃げられるわけがない」
トモユキの指示に従って、各自思い思いにリンの服を裂いていく。
 首元や白い胸、細い脚が露わになる。
 流石のリンも羞恥に震える。
 「……お前ら憶えてろよ」
 「そんな顔で凄んでもなんてことねぇよ」
 男たちは笑う。
そしてリンをうつぶせにし、首を下に、腰を上に持ち上げた。
すかさず男が口に咥えさせる。
 「ぐっ」
トモユキはリンの腰を持ち上げて乾いた笑いを洩らした。
 「ナカまで丸見えだぜ」
リンに向かって囁く。
 異物感を感じる。
 「もう二本も入った。何?カズイともこんな事してたわけ?」
 「ちっ……違う!」
カズイの名誉のため、リンは声を張り上げる。
その隙に男たちはリンの胸を弄る。
 「うわぁ。もう立ってる。気持ちいい?」
 一人は指で弄り、もう一人は突起を口の中で転がしている。
 「イイってことだろ。起ってるし」
そう、男たちに全身を弄られているうちに感じてきた。
リンはそれを認めたくない。
 必死で首を振ることで拒否しているつもりが、トモユキが弄っている穴のあたりに痛みを感じた。
 「挿入れるな」
そう訴えても遅かった。
 「狭いな。でも熱いし、締め付けてくる」
トモユキは感想を淡々と述べた。
ナカで彼のものが膨張するのを感じる。
 「……そろそろ俺も限界」
リンの口を塞いでいたものを出すと、それをそのままリンの顔面にかけた。
 「うっ」
 白い顔を更に白いものが覆った。
 「うわ、イイじゃん。次、俺な」
せっかく自由になったリンの口にほかの男のものが入ってきた。
 次の男は早くも絶頂を迎えようとしていた。
 「ナカに出すぜ?」
トモユキは愉快そうに言う。
 「俺も、もっとこの顔汚してぇ」
トモユキと男は同時にリンの中に放った。


 身体中汗と白い液で汚れたリンは意識を手放した。
もちろん身体は清められていない。
 「好かったな。これからどうする?」
 「せっかくイイオモチャが手に入ったんだ。これからも可愛がろうぜ」
その言葉の応酬にトモユキは満足する。
――そう、これでいいんだ。
うっすらと笑う。
リンは裏切り者なのだ。
 断罪の理由などそれで十分だ。
 真実がどうであれあの時逃げたのはリン。
トモユキの思惑はどうあれ、耳を塞いでも聞こえる音は夢の中でもリンを苛んだ。

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 2013年 7月30日 莊野りず

……色々すみません。
トモユキがヘタレなうちでは珍しい黒くて鬼畜なトモユキ(のつもり)を書いてみました。
シキはともかく、アキラもカズイもそんなキャラじゃないので白羽の矢が立ったのが彼でした。
いや、でもトモユキでこういうのもアリじゃないですか?
リンがらしくもなく大人しめですが。
ぶっちゃけ、書いてて凄く楽しかったです。リンごめん。



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