無分類30のお題 →TYPE2

17、陶器




……最後にリンと肌を合わせてから五年が過ぎた。
再会したリンは俺よりも身長が伸びて、すっかり一人前の男になっていた。
なっていた、というよりは、成長していたというべきだろうか。
元々整っていた顔立ちがますます美しくなった。
細かった腰のラインはそのまま、ただ身長だけがひょろりと伸びただけで、中身は何一つ変わってはいなかった。
成長はしていたけれども。


「んっ、あぁっ!そこぉ!」
俺がリンの感じるところを突くと、堪らないとでも言いたげに切なげな声を漏らすリン。
「もっと!もっと弄って!」
激しく俺を求めてくるリン。
男として、これほど光栄な事はない。
「……もう、焦らさないでよ」
やっとひと心地ついたところで、リンは散々焦らした俺を可愛らしく責める。
こういうところは全く変わらない。
五年前の少年のままだ。
変わらないといえば――
「ひゃぁん!」
俺がリンの柔らかな肌を焦らしながら撫でると、それだけでイキそうになるリン。
この柔らかく、それでいて陶器のような肌は堪らない。
どうやら俺は自分では気づいていなかったが、肌フェチだったらしい。
「あっ、あぁあ!」
思い切り乱暴に撫でまわすと、リンの口端からだらしなく唾液が漏れ出る。
その透明な液体を舌で舐めとる。
おれも上手くなってきたんじゃないか?
リンが余裕をなくしているのがその証だ。
「アキラ、上手くなったんじゃない?」
ほぼ虫の息で、口端の唾液を拭おうともせずに、リンは俺に笑いかける。
こんな日常が、こんな平和な夜が、これからはずっと続く。
「……もう五年後も、十年後も、勿論その先も、ずっと一緒だ」
「何をいきなり?」
「この陶器のような肌は永遠に俺だけのものだ」
するとリンは一瞬面食らったような表情になり、俺をじっと見た後で一言だけ言った。
「……俺は永遠に、アキラだけのモノだよ?」
その答えに俺は大いに満足した。





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2015年 6月16日 莊野りず

最近エロ系の萌えポイントが変わってきた気がします。
とにかく、色気のある文章を目指してみたつもりですが、さて、それはどこまで成功したのだろうか。
とりあえず、私は腰フェチです!細腰は正義!




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